はるの魂 丸目はるのSF論評
宝石世界へ
THE JEWELS OF ELSEWHEN
テッド・ホワイト
1967
中学生の頃に買ったSFのうちの1冊である。
長時間勤務を終えて家に帰るため地下鉄に乗った中年警官アーサー・フィカラと、傷つき疲れ切った若い娘のキムは、ひょんなことから、別世界の地球に放り込まれる。生き残り、謎を解き、元の世界に帰る。冒険はふたりの間に恋を芽生えさせるには十分であった。
疲れたとき、傷ついたとき、ここではないどこかへ行きたいと思うことはないだろうか。そういう思いが現実になったとき、人はどうするだろう。ファンタジーの定番なのだが、主人公が中年警官というところがよい。中年と言っても、今の私よりも10歳は年下なのだ。中学生の頃は、この主人公が20歳も年上だったというのにね。
私はどこを旅しているのだろう。
(2010.05.02)
TEXT:丸目はる
monita@inawara.com
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