はるの魂 丸目はるのSF論評


伝説の船
THE SHIP ERRANT

ジョディ・リン・ナイ(アン・マキャフリー原案)
1996



 マキャフリーの「歌う船」シリーズが、ついにマキャフリーの手を離れた第6弾である。「魔法の船」の続編として、頭脳船キャリエルとケフのコンビが大活躍。しかも、登場人物は「魔法の船」で出会った異星の知的種属。それだけではない、彼らの真の母星がもうひとつの舞台。さらに、別の知的種属、もうひとつおまけに宇宙海賊と、新たな魅力ある登場人物が続々。そして、伏線にはかつてキャリエルが事故にあったときに起きた出来事の真実を探す旅も。 「魔法の船」とあわせて前後編と言ってもいい感じである。すべての謎解きがここにある。おもしろいじゃないか。この「伝説の船」を読むために「魔法の船」のちょっとしたまどろっこしさを乗り越えたような気がする。
 ジョディ・リン・ナイと言えば、ロバート・アスプリンの魔法世界シリーズ「マジカルランド」を後半の共著者として書き綴っている人でもある。乗り移り系ライターなのだな。

 ところで、私はロールプレイングゲームが苦手だ。ほとんどやったこともない。まだコンピュータゲームが始まる前に、ロールプレイングゲームブックをぱらぱら見てみたり、初期の海外版PC用RPGをやってみて、すぐに飽きてしまった。任天堂のファミコンはちょうどはざまで、友人がドラゴンクエストにはまっていたが、横目で見ているだけで、せいぜい、スポーツゲームかスーパーマリオブラザーズぐらいしかやらなかった。
 その後も、パズル、シューティングなどをやることはあっても、RPGはない。同居人は、若い頃RPGをよくやっていたが、さすがに最近は手を出さないようである。
 それで困ることもたまにある。RPGで登場する世界のルールや魔法の用語が分からないのだ。もちろん、調べられるのだが、身につかない。こればかりはいかんともしがたい。
 その替わりに、「歌う船」シリーズなどを読むのだ、と思っているが、両方やる方、どうなんですかね?


(2011.2.1)




TEXT:丸目はる
monita@inawara.com
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