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09月07日月曜日 1998年9月1週 (はる食日記)

ナスのぬか漬け。みょうばんを使わず、瞬間の紫を楽しむ

 


 

1998年9月1日(火) 曇り
 明け方がひんやりしている。昨夜は、本を読んでいて眠りについたのがふたりとも午前4時過ぎ。それでいて、9時には目を覚まし、 ゴミを捨てる都会の生活。朝ご飯は、眠い目をこすりながら水底が用意してくれた。味噌汁には、私の田舎の呉汁の素が入っていて甘く、 こってりとおいしい。呉汁の素とは、基本的に大豆を砕いたものなので、ナッツのような香りと歯触りが嬉しい。食前にスイカを食べたのだが、 今年のスイカは日照不足で糖度がのっていないため、朝の水分補給にちょうどよい。
 午後から会議のために六本木に出る。六本木は、非日常的な格好をしている男女、とりわけ若い女性が多い。また、非日常的な格好の白人も多い。 不思議な町である。
 会議では、福島の梨がふるまわれる。私は今年はじめての梨である。水底は、8月末に実家で食べている。これで追いついたわけだ。
 会議が終わり、いつものように近くの居酒屋で飲み会となる。ビールに、お通しのワカメの酢の物、それに、キンピラ、ジャガイモの煮っ転がし、 コンニャクと砂ギモの煮物、チゲうどん、おにぎり、タコの天ぷらなどをいただく。この店は、魚ものが多く、野菜のおかずが揃っているのだが、 しょっぱいのと、化学調味料の味がきついのは難点。しかし、六本木の手頃な飲み屋で、化学調味料の味を感じない店がどれだけあるのだろうか。 六本木に限ったことではないが。
 ところで、酔談として弔辞が話題になった。人が死んだとき、葬式などで弔辞を読まれることがある。死んだ本人には、 選択の自由があまりないのだが、この人には死んでも弔辞を読んで欲しくないと思う人の心当たりがひとりやふたりあるのではなかろうか。この人に、 いかにも友人顔で弔辞を読まれては、おちおち死んでもいられない、そんな人より先に死ぬわけにはいかない、という話である。確かに、 それを考えると、うかうかと死んでもいられないようだ。人間社会は難しい。
 さて、北朝鮮が弾道ミサイル実験をしたことで、「危機管理」のない日本が騒がれ、国防軍備論が台頭している。某ニュース番組で、軍事評論家が、 キャスターを諭しながら、「日本の非核主義に即した独自の論理とそれに伴う防衛があるはずで、 安易な軍備増強やアメリカへの依存強化を唱えるのは不必要」と論じているのが印象的。それほどに、行き当たりばったり。
 線路沿いで、白粉花が満開になり、甘い香りが夜闇を彩る。
 帰ると、冷蔵庫にホットケーキが。水底が数日前からホットケーキを食べたがっていた。たまにはこういうのもよい。あくまでたまにだが。

食(水):10時、ご飯、キャベツと豆モヤシの呉汁の素入り味噌汁、納豆、ワカメ炒め、 餃子の具炒めの残り。スイカ。
食:19時、ビール、ワカメの酢の物、それに、キンピラ、ジャガイモの煮っ転がし、コンニャクと砂ギモの煮物、チゲうどん、おにぎり、 タコの天ぷら(私)
食(水):20時、ホットケーキメープルシロップ添え(水底)
食:22時、同上(私)

 


 

9月2日(水) 曇り
 朝ご飯を食べて、午後からは昨日と別の会合に飯田橋へ行く。市民運動の会合なので、まずは、 駅の近くにあるコーヒーショップでアイスコーヒーを仕入れる。私は、どうもどんな会合でも眠くなるたちなので予防手段が必要なのだ。
 会合が終わったあと、飯田橋近辺の友人たち3人を呼び出して、コーヒーを飲みながら1時間ほど喋る。話題は、 国産有機栽培の立ち食いそば屋を成立させるにはどうすればいいかというもの。別に、そのようなことを計画している訳ではない。しかし、 ついつい真面目に店舗規模やレイアウト、栽培や味、メニュー構成などについて考えてしまう。その後、本屋、スーパーにより帰宅。
 夕食は、水底が、アラブ炊き込みご飯「マクルーバ」と、韓国ワカメスープを用意していたので、早速それを食べる。マクルーバは、 炊きあがるとお釜ごと皿にひっくり返して中身を取り出す。すると、肉やナス、トマト、タマネギ、 ピーマンなどがきれいにご飯の表面をおおって出てくる。実に美しい飾り付けになる。比重などを計算して炊き込むのだ。 スペインのパエリアを深い鍋やお釜でやったようなものを想像されると大体間違いない。ただ、パエリアと違って天地が逆にできあがり、 最後にひっくり返すのである。マクルーバとは、「ひっくり返す」とか「びっくりする」という意味らしい。なるほど、 出てきたときにはびっくりした。食べてもびっくり。クミンなどが香ばしくて実にうまい。がつがつと食べる。

食(私):12時、ご飯、モヤシとネギの味噌汁、キャベツと豚肉の炒めもの、ナスのぬか漬け。
食(水):20時、マクルーバ、ワカメとゴマと鶏の韓国風スープ。
食:深夜、シュークリーム。

マクルーバ

マクルーバの全景。この皿は直径26センチほど

 


 

9月3日(木) 曇り
 起きてから、一仕事。朝ご飯を食べていると水底が起き出して、引き続きご飯を食べる。午後仕事を済ませ、カレーの仕込みをしてから渋谷へ。 インド(タミル語)映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』を見た。歌あり、踊りあり、アクションあり、馬チェイスあり、笑いあり、 涙ありのインド大ヒット映画である。とてもおもしろい。日本でも昔はこんなに元気な映画があったような気がする。 南インドでも米をむしゃむしゃと食べる。バナナも食べる。米はたくさんとれるようで、脱穀、モミすりの光景が効果的な演出として使われていた。 と、ここでは食のことを書いているけれど、とにかく頭を空っぽにして楽しめる映画である。
 映画の後、家に帰っていかにも日本的な挽肉カレーを食べる。鶏と黒豚の挽肉、人参、セロリ、タマネギ、ニンニク、生姜、トウモロコシ、 枝豆がベース。さらに、炒めたナスとピーマンを乗せたものである。

食:11時、ご飯、マクルーバの残り、ワカメスープの残り、レタスハム炒め。
食(私):20時、カレーライス、ワカメとレタスとタマネギの酢の物、マッシュポテト、ナスのぬか漬け、水底のみ生卵。

カレーのあと乗せ具

 


 

9月4日(金) 曇り時々晴
 明け方冷え込む。20度台前半である。しかし、眠るのが遅くなり、当然目覚めも遅く、起きたら昼前になっていた。そして、 冷蔵庫に入れるのを億劫がったカレーは、ああ無情。
 夏場は気を付けていたのだが、秋口はついやってしまうことがある。誠に遺憾である。
 途方にくれ、簡単な朝食にする。ちゃんと涼しい朝に起きればよいのだ。
 一仕事を済ませてから散歩がてら買い物に。明日は人の家でもちよりパーティなので、水底の仕込みも兼ねている。道々、 根菜の豚汁でも作ろうかと相談していたが、パーティ用に鶏肉と牛肉を求めたところで、気分が変わり、魚売場へ。このスーパーは、 周辺の高額所得家庭を相手にしていることと、販売責任者が直接仕入れをするために、魅力のある商品が多く、坪売り上げの高さで業界に名が高い。 魚売場も充実しており、今日は特に市場が充実していたようで、安く、いいものが多かった。なかでも、マグロのカマががつんと売られており、 価格も非常に安かったのでついふらふらと手を伸ばしてしまう。我が家はガスオーブンがあるので、大きなマグロのカマであっても焼けるのだ。
 夕食は、水底が明日の準備と平行して用意してくれた。
 もちろん、メインはマグロのカマである。ホホ肉の繊維質でしっかりした歯ごたえ、骨側の大トロ部分の口の中で溶けるような白い身、そして、 部分部分で微妙に異なる食感。大きなマグロのカマだけに、半身分でも3~4人前と言ってもよい。それを二人で食べるのだから、 まるでコースを一皿で食べているようであり、ご飯がすすみ過ぎてしまう。満足。

食(私):12時、ご飯、ワカメとネギと豆腐の味噌汁、納豆、キャベツとハムの炒め物、 ナスのぬか漬け。
食(水):20時、ご飯、ネギと豆腐の味噌汁、ワカメ炒め、ワカメのゴマ酢サラダ、マグロのカマ焼き。

マグロかま

むむ、全長35cm以上あるな

 

 


 

9月5日(土) 曇り時々晴
 今日は、食と微生物関係の人々の集まりである。水底が、インドネシアの牛肉カレー佃煮「ルンダン」と、ココナッツミルクたっぷりの鶏カレー 「サンベランアヤム」、インゲンのココナッツフレーク和え、タフゴレン、テンペゴレン、ナスの煮浸しインドネシア風、 蝶の型押しクッキーを作った。私は、台所を借りて、インドネシア風焼きそばのミーゴレン、ホストは、東南アジア風焼き鳥のサテ、 キュウリと人参の簡単ピクルス「アチャール」、その他、クスクス、南西アジア風ココナッツサラダなどが登場し、日本ではない香りがただよった。
 ちなみに、鶏カレーは、タイのトムヤムに鶏とエビ味噌(トラシ)の風味が効いて、ココナッツミルクが全体をまとめた味とでも言いましょうか。 甘さと酸味と辛さと旨みの饗宴です。これをご飯にかけ、ぐちゃぐちゃに混ぜていただくのが美味。
 食事をしながら、食べ物、キノコ、虫、写真、絵などの話で盛り上がる。
 夜、お腹がすいたのでご飯を食べる。梅干しとご飯の組み合わせがあまりにおいしいので、感動する。

食:13時、ご飯、サンベランアヤム、ルンダン、サテ、ミーゴレン、タフゴレン、テンペゴレン、 アチャール、ココナッツサラダ、ナスの煮浸しクスクス、お茶、バーボン、クッキー、ビスケット、など。
食:23時半、ご飯、昨日の味噌汁、梅干し、ハム。

 


 

9月6日(日) 曇り時々晴、一時雨
 今日は、ミーティング。男性2名と水底、私で午後3時間ほどまじめに楽しくうち合わせ。昨夜漬けたキュウリとナスのぬか漬けや、 名古屋名物のゆかり(エビの焼きせんべい)を食べつつ、途中には、ニョクマム、ナンプラー、ショッツル、パティス(フィリピンの魚醤) の味くらべや、トラシ(インドネシアのエビ味噌)とカピ(タイのエビ味噌)の味くらべ、モルジブフィッシュと鰹節の比較、味噌、テンメンジャン、 豆板醤、ドウチ、コチュジャンの比較などをしつつ、食や農業について語り合う。
 その後、近所のドイツパブでビールを飲みつつ、ザワークラウトやソーセージ、ドライカレー、パンや揚げ物などを食べる。 コーヒーを飲んで帰るが、話が食べもののことばかりだったのと、ドイツパブでドライカレーがパンとレタスのつまみ物だったため、 ごはん欲が癒えず、家に着くなり飯を炊く。
 ご飯を食べるためのおかずのみ用意し、ご飯に夢中になる。名古屋の知人にいただいた白梅漬けは、梅を梅干しの要領で低塩に仕込み、 干さないもの、香りが新鮮だ。梅ジャムのようにペクチンが出ていて、酸味があり、味は梅干し。不思議である。

食:12時、冷やし中華インスタント物に、ワカメ、キュウリ、海苔を乗せる。
食:17時、ドイツパブで、ビール、ソーセージ盛り合わせ、ザワークラウト、ピクルス、カマンベールトースト、ドライカレー、ジャーマンポテト、 オニオンフライポテト、チーズフライ、水底はミルクティーとウーロン茶。
食:23時、ご飯、白梅漬け、海苔、おかか、シーチキンマヨネーズ。水底は最後にお茶漬け。

 


 

9月7日(月) 雨
 今日は午後から打ち合わせのため外出。打ち合わせが多くなるのは月初だからか。合成洗剤と石けんについての話し合いである。我が家では、 髪の毛をを洗うのも固形石けん、歯を磨くのは石けんはみがき、その他、洗濯も食器洗いも基本的に石けんで済ませている。今使っている物は、 バリに行ったとき買ってきた天然香料入りのヤシ油石けんである。泡立ちが優しくてよい。水底も私も天然パーマであり、 さらに水底は髪を長くのばしているので、洗うのも大変そうであるが、石けんでわしわしと洗っている。それでいいのだそうだ。 日本の無添加石けんよりも使い心地がよいのはなぜだろう。
 さて、起きてから、インスタントの名古屋煮込みうどんをつくり、ご飯を食べる。夜は、打ち合わせから帰ると水底が、 人参と干し椎茸の炊き込みご飯と、味噌汁、それに、だだ茶豆、トウモロコシ、サツマイモ、カボチャをそれぞれ茹でたり、 ふかしたものが用意されていた。ご飯をわしわしと食べる。サツマイモ、トウモロコシには手をつけなかった。その後、水底は、パン生地を発酵させ、 イモ入りロールパンを焼く。大量に焼き上がる。明日はパンの日になりそうである。
 だだ茶豆は、山形の特産で枝豆の一種であるが、実が太くて甘いのが特徴である。名前の由来も諸説あるようだが、「だだ」 が父親を意味することから「おやじ(が好きな)茶豆」であるという説が有望である。このだだ茶豆は、 同じ種を別な土地に植えても味がまったく違うようになるらしい。群馬の農家が、種を播いてみたが、味が乗らなかったという。 土地と気候が生む味なのだろうか。豆類は、空気中の窒素を取り込む菌と仲が良くて根に菌根を作ることでも知られている。土だけでなく、 土地の菌も味に関わるような気がしてならない。

食:12時、味噌煮込みうどんインスタントに干しワカメ、キクラゲ、タマネギ、卵を入れる。ご飯。
食(水):20時、人参炊き込みご飯、ワカメとオカヒジキの味噌汁、ふかしカボチャ、だだ茶豆、油揚げを焼いたもの。

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09月14日月曜日 1998年9月2週 (はる食日記)

 

10日のピクニックご飯全景

 

 


 

1998年9月8日(火) 曇りのち晴
 久しぶりの青空を見る。8日の午前3時過ぎから、大リーグ・シカゴカブス対ニューヨークカージナルズの試合があり、 ソーサとマグワイヤのホームランダービーを見るために昨夜から寝ずに起きていた。第一打席でマグワイヤが大リーグ記録に並ぶ61本を打ち、 ソーサを3本差に引き離す。試合はその後膠着してしまい、4時半には寝ていたようだ。
 取材の電話でたたき起こされる。とは言え、昼前。相手に文句を言えるわけではない。
 ファクスの部品が壊れ、受信後うまく印字できなくなったり、パソコンで文字化けが頻発したりと、今日は機械運に恵まれておらず、 応急措置などに追われて過ごす。またぞろ、機械虫が頭の中をはい回り始め、FAXを買おうか、それともパソコンの1台をFAXサーバにしようか、 マザーボードも交換したい、アップグレードしたい、BIOSの更新してみるか、などなど、危険なことを考え始める。とりあえず、 年末までいじくり回しはしないことにしているので、一生懸命機械虫を頭から追い出した。
 午前2時頃に、水底パンを3つほど食べた。問答無用の夜食。先に私が目覚めたので、起きてからまた2つ3つパンを食べる。 たくさんあるからいいのだ。
 午後2時頃に、朝ご飯をふたりで食べ、午後8時頃にようやくまっとうにご飯を食べる。今日の夕ご飯は、竹輪の磯辺揚げとサツマイモの天ぷら、 エボダイの開きを軸に、和食風に決めてみた。白いご飯は昨日の昼以来なので、ふたりともがつがつ食べる。

食:2時、パン、マヨネーズ、お茶。
食:12時、パン。私のみ。
食(水):14時、炊き込みご飯、カボチャサラダ、ワカメの酢の物、ナスのぬか漬け、トウモロコシ。
食(私):20時、ご飯、ワカメとネギと豆腐の韓国風味噌汁、油揚げ焼き、竹輪の磯辺揚げ、サツマイモの天ぷら、エボダイの開き、 カボチャサラダ、ナスのぬか漬け、枝豆。

 


 

9月9日(水)晴
 大リーグ・マグワイヤ選手62本記録達成。ところが、中継は見ていない。朝から、夕方まで5カ所ほど用事で都内をうろついていたのだ。 久しぶりに朝からずうっと歩きづめていて、ふと気が付くと、出がけにトイレで小便をしてから、一度もトイレに入っていなかった。 久しぶりに晴れて、30度を超え、暑かったので汗で出てしまったのだろうか。いや、少々脱水症状気味になっていたようでもある。 慣れないことをするもんではない。
 用事は1日ひとつかふたつにしておきたいものだ。
 朝は、とにかく起きて、ご飯を食らって、満員電車に乗って、用事を済ませて、そこらでファーストフード天丼を食べ、さらに用事を済ませて、 水底と落ち合い、少々腹が減ったので、ふたりで立ち食いそばを食べ、もう一用事を済ませて、今度は帰りの満員電車に乗って帰宅。ふうう。 1年ほど前まで、毎日事務所に通っていたのが信じられない。
 しかし、歩くと煙草の煙、立ち止まると煙草の煙、ふと見ると、横で汗をかきながら煙草に火をつける男性、喫茶店でも煙草、歩き煙草の女性、 煙草、煙草。すごく苦しい。どうして、こんなにみんな煙草を吸うんだろうか。特に、駅の階段。電車で吸えないのがストレスなのか、それとも、 電車から降りて人いきれから逃れたのが嬉しいのか、スパァ。
 公共の場で吸うなよ。

食:8時、ご飯、竹輪の磯辺揚げ、ナスのぬか漬け、カボチャサラダ。私のみ
食:12時、ファーストフード天丼。私のみ
食:12時、パン3個(小さいのよ)、水底のみ
食:18時、きつねそば(私)、冷やしとろろ卵そば(水底)
食:23時、ご飯、オカヒジキとネギの味噌汁サツマイモ揚げ入れ、インスタント焼きそば(竹輪、シシトウ、人参、タマネギ)、竹輪の磯辺揚げ、 カボチャサラダ、ナスのぬか漬け、パン。

 


 

9月10日(木)晴
 今日は、ピクニック。奥多摩に行く。大人4人、子どもひとり。川沿いで、ぼんやりと1日を過ごす。川のせせらぎ、 というより急流の絶え間ない音が心地よい。川岸には彼岸花が咲く。ご飯やビールがいつもよりもおいしく感じられる。水底が、おにぎり、 エスニックコロッケ、インゲンのゴマ和えを作る。ひとりは、鶏のタンドール風、ポテトとマッシュルームのカレー煮、水だしコーヒーを、 もうひとりは、ゆで豚肉、コールスロー、ポテトサラダ、モヤシの煮物、ナスの煮物と不思議なお茶を持ってきてくださった。たくさん食べる。
 おにぎりは、梅、辛子明太子、かつお。コロッケは、サツマイモ、ジャガイモ、ラム肉をクミンなどでまとめたもの。
 疲れて帰ってから、しばらくして夕食を食べようと思い立つ。おにぎりとコロッケを持ち帰ってみたが、日中の気温が高かったにもかかわらず、 傷んではいなかった。バリ製のあみ籠に入れていたのがよかったのか。そこで、朝つくったおにぎりなどを食べる。
 お腹はこわさなかった。

食:8時、おにぎりちょっと、コロッケ、水底パンの残り。
食:12時、おにぎり、エスニックコロッケ、インゲンのゴマ和え、タンドールチキン風、ポテトとマッシュルームのカレー煮、ゆで豚肉、 コールスロー、ポテトサラダ、モヤシの煮物、ナスの煮物、ビール。
食:21時、おにぎりの残り、コロッケの残り、おかひじきと板わかめの吸い物。

 


 

9月11日(金) 晴
 ここ数日、梅干しを干している。ようやく土用である。ウナギを食べなければ…。ともあれ、自宅にいることができて、1、 2時間家を空けても雨が降る心配がない日が3、4日続くこと、という条件を待ち続けたら、9月になっていただけのこと。
 我が家にとってはこの数日が土用である。
 合成洗剤問題の資料を80年代までさかのぼって読む。どの市民運動も同じだが、同じ研究者が数名出てくるだけである。 市民サイドで先頭に立って発言するのはとても怖いことで、エネルギーが必要なことなのだ。もっと、たくさん、 自由に発言する人が増えてくればいいのに。読みながら暗くなる。
 水底が風邪気味なので、唐辛子、ニンニク、生姜が入った風邪薬スープをこしらえる。具は、トウモロコシ、枝豆、人参、タマネギ、ししとう。塩、 こしょうと、顆粒フォンドボーで味付け。夕方は、水底に好物のシュークリームを買い、さらに、 リクエストに応えてアサリとイカのトマトソーススパとする。トマトソースは、半月ほど前に、水底が大量生産していたものの残り。 冷凍していたのだ。寝込まれると面倒なので、早いところ直してほしい。

食(私):12時、ご飯、風邪薬スープ、シシトウとナスの豆板醤炒め、納豆、辛子明太子、おかか、 ナスのぬか漬け。
食(私):20時、アサリとイカのトマトソーススパ。ご飯、朝の残り。

 


 

9月12日(土) 晴
 水底が東南アジア食材店でタガメを購入。タイではタガメを干して塩漬けしたようなものを青パパイヤに砕き入れて、 ソムタムというサラダにして食べるそうである。タガメの他、沢ガニも使われるのだが、いずれにせよ寄生虫がいるらしい。 タイでも特に沢ガニは寄生虫の被害がひどいので食べないようにという指導が行なわれているという。日本でもフグなど、 命を張ったうまいものはあるし、アニサキスが怖くても、刺身をやめる人は少ない。食に命を張る人は多い。水底は、 死ぬときは何かに当たって死ぬのだ、と常々言っている。ほどほどにしておくがよい。ちなみに、今回のタガメはサンプルであり、 申し訳ないが食用にはしない予定。タイの皆さまお許しを。
 夕方、買い物に出る。週に1回宅配される無、低農薬の有機野菜セットで暮らしているのだが、野菜食いなので、足らなくなることが多い。特に、 この時期は葉物が少なく、困っている。やむなく、ナス、キャベツ、大根菜、スダチなどを買い求める。もちろん、すべて国産である。 大根菜を購入したのは、葉ものの中で一番量が多く、価格が安かったからだ。ああ、畑がちょっとでもあれば。
 私たちは、オリーブオイルとごま油(圧搾絞り)を常々使用しているのだが、揚げ物などには、国産圧搾や輸入原料を圧搾したナタネ、ひまわり、 紅花油などを使用している。在庫が切れたので、圧搾法で絞った紅花とナタネの混合油を購入。ちなみに、 市販の安いプラスチック容器入りの油に比べると、2倍~3倍の価格になる。しかし、おいしさには変えられない。 安全性や自分の生活圏に近いほうがよいというこだわりもあるが、味がなによりである。食べたときに、おいしく、 身体にも活力が湧いてくるような質にはお金を惜しむわけにはいかない。それに、化学抽出油と違って、圧搾は、作業工程としても 「やろうと思えば自分でもできるが、職人にまかせた方がよい」という範疇に収まっていて、信頼ができる。 どうやっても自分では作ることのできないものというのは、ちょっと怖い。

食:9時、そうめん(私のみ)
食:10時、醤油うどん。
食:13時、カレー麺、羊サテ、鴨焼き、焼き豚、ナシゴレン、空芯菜の炒め物。
食:20時、ごはん、納豆、キンメ干物、キャベツと豚肉の炒め物、わかめとジャコの酢の物、大根菜と豆腐の味噌汁。

 


 

9月13日(日) 晴
 ふとしたはずみで深大寺のそばを食べに行くこととなった。寺の回りには、観光客用の土産物屋が多いのは洋の東西を問わず同じだが、 そば屋ばかりが並んでいるのも珍しい。私は、大ざる、水底はとろろそばを食べる。その後、みたらしとごまだれのそば団子を食べる。 そばばかりである。
 このところ麺が多いので、予定では今日あたり焼きそばをする手はずであったが、とりやめてご飯にする。冷やご飯が残っていたので、 水底がこよなく愛するケチャップたっぷりのオムライスをつくる。鶏がなかったので豚肉を使い、 ついでにゴマ油で炒めたので少々中華風であるがそれもまたよし。オムライスをおかずにご飯を食べるのだ。さらに、豆腐を焼いて、 名古屋名物味噌だれをつけた豆腐田楽や、ワカメのごま酢だれ、蒸しナスなど、野菜をたっぷり食べるようにする。

食:13時、そば。(外で)
食:21時、ご飯、オムライス(キャベツ、人参、葱、豚肉、ニンニク入り)、豚肉入り大根葉と人参、豆腐の韓国風味噌汁、豆腐田楽、 ワカメのごま酢だれ、蒸しナス、ナスのぬか漬け。

オムライス外側

オムライスの中身

 


 

9月14日(月) 晴
 打ち合わせ3本ほど、すべて渋谷にて。コーヒーの飲み過ぎは身体によくない。
 渋谷駅のすぐそばにある公園では、テントを張り、洗濯をしている人や、小屋を立て、日光浴をしている人がいる。 4畳ほどもある立派なテントが立っていたのには驚いた。鳥のさえずりの代わりに車のクラクション、川のせせらぎの代わりに山手線の音、 川の水は公園の水道、サバイバルの食事は都市からいくらでも調達できるのだろう。阪神大震災の時、 神戸に行って見たのとはひと味違う日常の光景であった。
 昼は、打ち合わせを兼ねて天ぷら屋の天丼を食べる。水底は、天ぷら定食。夜は、秋の鶏味噌汁でご飯を食べる。干ししいたけのだしに、鶏肉、 長葱、人参、サツマイモ、きのこ、大根菜、くずし豆腐を入れ、味噌とごま油で仕立て上げたもの。甘く、身体が温まり、 ごはんがますますおいしくなる。これに、ゆずこしょうを入れるとまた美味。

食:8時半、ナスのぬか漬けと梅干しの茶漬け。(私のみ)
食:12時半、天ぷら定食(水底)、天丼(私)
食(私):21時、ご飯、秋の鶏味噌汁、油揚げ焼き、大根葉と桜エビの炒めふりかけ、ナスのぬか漬け、オムライスの残り。

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09月21日月曜日 1998年9月3週 (はる食日記)

9月16日、某小学校の給食。おいしかったよ。

 


 

1998年9月15日(火) 雨
 台風が近づいてきていて蒸し暑い。明け方、怒濤の雨が降る。寝ぼけたまま、洗濯物を取り入れるも、シーツが1枚からまっていて、 半覚醒の私はあきらめてしまった。
 今日、新聞を読んでいたら、経済欄で冷凍食品の売り上げが伸びているという報道があった。不況で、家庭での食事が増えているのが背景だとか。 しかし、売れるのは加工食品ばかり。食品メーカーは、「主婦の罪悪感を減らすため」野菜を切って混ぜるだけのような、 ちょっとだけ手を加える加工食品を増やし、ヒットしているらしい。そういえば、スーパーには「ペペロンチーノの素」だの「餃子のタレ」 だのが売ってある。ペペロンチーノなどは、ニンニクと唐辛子、オリーブオイル、塩のほかに、一体何がいるのだろうか。餃子のタレとは! まあ、 納豆のタレさえも販売されるご時世である。あげく、食べきりの佃煮というのを見かけたが、佃煮とは保存食ではなかったか。あと、 レンジでできる焼きナスというのもあったな。焼きナス! 焼きナス! 焼きナスを冷凍食品として買いますか、そういう需要があるんですね。 いやあ、恐れ入った。とまれ、スーパーはおもしろい。そのうち、「本当のママの味、ちょっと失敗した家庭料理の煮物」 なんていうのが出てきそうだよね。
 水底がなかなか起床しないので、トウモロコシなどをかじって飢えをしのぐ。食事は、昨日の汁に醤油や肉を加えたもの、ピーマン、鶏肉、ナス、 キャベツ、バジルの醤油炒め。水底曰く、魚醤を使えばタイ料理っぽい、とか。
 夕食は、バジルの葉を使い、ペペロンチーノバジル葉入り。それに、人参とマグロの油漬け入りポテトサラダ、しじみの味噌汁、もちろんご飯。 ペペロンチーノが少々辛かった。

食:11時、とうもろこし。(私のみ)
食(私):14時、ご飯、鶏味噌汁、鶏と野菜の醤油炒め。
食(私):20時、ご飯、ペペロンチーノ生バジル入り、人参とシーチキンのポテサラ、しじみの味噌汁、とうもろこし。

 


 

9月16日(水) 雨のち晴、強風
 台風一過。空が青く、日差しがきつい。台風が、東京の汚れを一時的に吹き飛ばし、北へ持ち去ってしまった。そして、 雨が残りの汚れを流してくれた。いかに東京の空が汚れているかがわかる。日差しが肌に痛い。
 取材を兼ねて水底と学校給食を食べに行く。自校式で食材にこだわる小学校の本日のメニューは、ワカメご飯とジャンボ揚げ餃子、春雨サラダ、 牛乳であった。今日は予算を控えめにしたそうだ。この学校は、栄養士さんが化学調味料などを使わずに、 ダシからきちんととっているとてもうらやましいところである。栄養士さんに聞くと、このところ野菜が高騰しているのでまいっているそうだ。 しかし、ご飯がとてもおいしかった。ちゃんと産地から取り寄せている米だけあって、うまい。こういう米を食べていれば、米嫌いにはならんだろう。 そして、牛乳がまずい。このまずさは、学校給食ならではのまずさである。水底は、もっとましな牛乳を学校時代に飲んでいたらしいので、 びっくりしていた。この味の理由は…書けません。でも、こんな牛乳を飲ませていたら、飲用乳の需要は落ち込むばかりだと思うのだが、 どうですかね、大手乳業メーカー様。もう、あきらめているのかな。
 その後、別な道を歩いていると、つい先日雑誌に載っていたパン屋をみつけた。名のあるパン屋ではない。おじいさん、 おばあさんがやっている昔ながらのパン屋である。そこのコロッケパンを紹介されていたので早速買い求める。うまい。 日本的な柔らかパンの甘みと酸味が、コロッケの衣と具の具合、さらにソースとぴったり。とても日本的にうまい。
 夕食は、そうめん。薬味は、オクラ、生姜、青紫蘇。

食:12時、ワカメご飯、ジャンボ揚げ餃子、春雨サラダ、牛乳。(某小学校にて)
食:15時、コロッケパン、メンチパン。
食:20時、そうめん、春菊のごまよごし、ワカメの酢味噌和え。

 


 

9月17日(木) 曇り時々晴
 1日中パソコンの画面や資料とにらめっこ。電話とFAXがお友達状態。FAXからは数メートルの長い紙が次々に吐き出されてくる。そう、 今日は山なの。締め切りは遠くにあるのだけれど、原稿書くのも、編集するのも、レイアウトするのも、私ひとり。原稿が遅れれば、 チェックをお願いするのが遅れ、チェックが遅れれば、レイアウトが遅れ、それでも発行予定日は変えられない。スケジュールをにらめっこすると、 やはり、今日が山。
 昨日、友人の実家・鳥取県八頭郡から二十世紀梨が送られてきた。嬉しい。しゃくしゃく食べる。
 ご飯は、水底がやってくれた。水底は、今日は1日中台所に立って1000枚を超すクッキーを焼いていた。ほとんど職人さんの世界である。
 初サンマを食べる。毎度のことながら、初物の写真はない。できるとすぐに食べてしまうからだ。いくら小振りだからといって、 ふたりとも各2尾ずつ食べてしまう。ぎちぎち食べてしまう。ご飯がすすむ、ご飯がうまい。サンマがうまい。秋になったなあ。

食(水):12時、ご飯、豆腐とワカメの味噌汁、ナスとジャガイモとゴマと豆腐の煮味噌、 ナスのぬか漬け、春菊のごまよごし。
食(水):サンマの塩焼き、スダチ、大根おろし、オクラ納豆、ワカメとナスの味噌汁、煮味噌、ナスのぬか漬け。

 


 

9月18日(金) 雨のち曇り

 明け方まで仕事をしていたので、当然起きない。水底に起こされ、ご飯。サンマの蒲焼き缶詰が開けられていた。水底は、 サンマ週間に入ったようである。
 夜は、私が食事の準備をする。水底が好きなハッシュドビーフの豚バラ肉版である。どこが、ハッシュでどこがビーフなのかは分からないが、 デミグラス&トマトソースの甘酸っぱいご飯にかけて食べる「ハヤシライス」のようなもの。ずっと以前に買い置きしてあったデミグラスソース、 トマト缶を使い、揚げた豚バラ肉とタマネギ、人参を煮込む。ソース、醤油などで味付けをして2時間ほど煮込む。この手の料理は、 煮込み時間に比例しておいしさが引き立つのでお腹がすく時間を計算して作るのがコツである。ここだけの話だが、ご飯を4合炊いて、 1合は残らなかったという。あ、写真撮るの忘れた。

食(水):11時、ご飯、大根と大根葉の呉汁粉入り味噌汁、納豆、サンマ缶、中華ワカメ酢。
食(水):16時、紅茶、あんずのケーキ、そのほかお菓子。
食:21時、ポークハヤシライス、バタマヨ醤油コーン炒め、キャベツ炒め。

 

 


 

9月19日(土) 晴
 暑い。30℃を超えてしまった。1日だらだらとしてしまう。天気が良すぎるからだ。稲刈りに誘われていたのだが、 行くタイミングを逃してしまった。こんなに晴れるのなら、行けばよかったと少々後悔。もちろん、仕事などすることはあるのだが、 今日は休みにした。ビデオで、宇宙船地球号などを見る。本を読む。散歩をする。
 夕方、残っていた豚バラ肉を使って煮物を作ろうと思い立つ。大根、人参、ジャガイモ、タマネギと揚げた豚バラ肉を干し椎茸と昆布で煮込み、 醤油と味醂を使って味付け。あまり煮込まなかったが、時間をおいて2度火を入れたので、しっかりと味がついていておいしかった。秋の味覚である。

食(私):13時、ご飯、オムライス、ハヤシの残り、コーン炒めの残り。
食(私):23時、ご飯、ワカメと大根葉と油揚げの味噌汁、肉じゃが風煮込み、納豆、キュウリのぬか漬け。(生卵、水底)。

あんずケーキ


 

9月20日(日) 晴
 雲は真夏、空の色は秋。とても暑く、真夏のような1日。都心の地下から階段をつたって地上に出ると、世界が青い。青い光に満ちている。
 人のパソコンのグレードアップ作業。昼に水底の缶の鮭と大根菜、タマネギ、唐辛子、ニンニクのスパゲッティを食べ、買い物をし、 パソコンを1台いじくりまわす。そのパソコンは、ハード的にははじめてのグレードアップなので割と簡単である。メモリまわり、入力系、外部保存、 スキャナーなどを増設。なかなかごてごてしてよろしい。
 しかし、このような作業をするとどうしてジャンクフードを食べてしまうのだろうか。あとで気持ちが悪くなることは分かっていても、 ジャンクな気持ちになるのはなぜ。機械とジャンクフードは相性がいいのか? それとも自己破壊的な気持ちが湧くのか? 夜中、 たまらずご飯を炊き、きちんとした食事をする。やはり、身体は血となり肉となるものを求めていたのだ。

食(水):12時、鮭のスパゲッティゆず添え。
食:18時、カップ麺(紙容器だよん)、パン、お好み鯛焼き。
食:24時、ご飯、ひじきと人参と油揚げの煮物、ワカメと大根菜の味噌汁、梅干し、キュウリのぬか漬け。


 

9月21日(月) 晴時々雨、強風
 西の方で小さな台風が動いているせいか、明け方から突然豪雨が降ったり、晴れたりと、不順な天気の1日であった。1日中家に居て仕事。 今日も暑いが、昨日とは違って湿度が高く、蒸して疲れやすい。このような日は、ちゃんとした食事と熱いお茶がよろしい。
 レンコンと里芋が届いたので、人参、天ぷら(つけ揚げ)とともに煮物にする。初物に礼をつくして、薄味で干し椎茸、かつおぶしを使った。 里芋のねっとり感、レンコンのもちっとした食感、人参の甘さがたまらない。もちろん、 里芋もレンコンも人参寒が入った方がおいしいに決まっている。しかし、初物は秋を感じさせてくれる。
 秋といえば、我が家の近所にある柿の木は、今年の日本列島の例にもれず、惨憺たる出来映えである。春先の雨や風、 夏の冷たい風がいけなかったのだろう、実がほとんどついていない。ついている実もいかにも小さいままに赤く色づきはじめてしまった。 私が食べられるわけではないが、やはり残念である。
 さて、煮物の他にも、春雨とレタスのタイ風スープをこしらえてみた。レモングラス、ニンニク、干し椎茸、唐辛子、干しエビ、バイマクルート (こぶみかんの葉)、ニョクマム(魚醤)を煮込んで、さらにゆず酢を入れ、春雨とレタスをひと煮立ちさせたものである。 適当につくっても味がなんとかなるからまあよい。味噌汁と同じで、作ればなんとかなるのがこれらのスープである。
 デザートにはゆで落花生。生の落花生を塩ゆでしたものである。煎り落花生と違って、甘く、大豆のようなナッツのような風合いが実にうまい。 枝豆に次ぐビールのおつまみに挙げられる。はじめてこれを食べたのは、静岡のお茶農家であった。静岡も落花生の産地として有名なのである。 千葉だけではない。ちなみに、千葉でもこのように茹でて食べるという。やはり、ゆで落花生はうまいのだ。 流通がめんどくさいのと鮮度が問われるので、なかなかお目にかからないだけなのだ。結局、ふたりで一束分を食べてしまう。

食(私):12時、インスタントラーメンめかぶ&キクラゲ、タマネギ入り。水底のは生卵入り。 ご飯、ぬか漬け。
食(私):20時、ご飯、根菜煮物、春雨とレタスのタイ風スープ、豚バラ肉の塩焼き、キュウリのぬか漬け。ゆで落花生。

奥には里芋が!里芋さ!

| カテゴリ:はる食日記 | 1998年9月3週 | 1998年9月21日

09月30日水曜日 1998年9月4週 (はる食日記)

1998年9月22日(火) 晴、曇り、暴風、豪雨、 曇り

 台風8号と7号来る。夕方、あまりの暴風雨にサッシが揺れはじめたので雨戸を閉める。湿度が高く、蒸す。 近所のなけなしの柿がまた実を落としている。近所の甘夏の木は元気に緑色の実を太らせている。風が、バリ島の竹製風鈴を鳴らしていく。 空は秋なのに、台風の勢いは夏。しかし、上陸した後、すぐに勢力を落とすのは、やはり秋。
 スーパーを2軒はしごする。1軒は、広いのに商品点数が少なく、同じ商品が2列、3列と並んでいる。品出しをする人はひとりかふたり。 客は数人。もうひとつのスーパーは、ほぼ商品群ごとに品出し担当がいて、商品アイテム数は前のスーパーの3倍近くあるが、 決して混乱はしていない。常時、前出しや商品入れ替えをやっている。客は昼間なのにひっきりなしである。前者は、まるで巨大なコンビニである。 後者には、発見の喜びがある。同じスーパーというくくりでもいろんな違いがあっておもしろいが、食べものに対して愛情のある店が好きだ。 ちゃんと、マグロと合わせてカマを売ったり、肉もスライスだけでなく、ブロックも複数のサイズを置いていたりする。 いろんなものを食べようとすすめるのはいいことだ。しかし、買う人はそうでもなかったりするから残念。 若い幼い子連れの専業主婦とおぼしき女性が、セールのパックご飯たくさんと、セールのパックお総菜(保存可)をたくさん、 それだけ買っていたのがちょっと印象的。ちなみに、私の買い物は、平飼い養鶏卵、真ダコ、岩手産紅玉、岩手産わかめ、キャベツでした。
 炊飯器の蓋についているゴムがなくなったので炊飯器がしばらく使えない。やむなく、土鍋でご飯を炊く。短い時間で炊けるのはよいが、 つきっきりになるのがちょっと嫌。隣で豆腐を揚げていたので音が聞き取りにくかったのが難点。もちろん、おいしく炊けました。

食(私):12時、お茶漬け、梅干し。
食:16時、鯛焼き。
食(私):20時、ご飯、揚げ豆腐と豚肉と葱の中華風総菜、煮物の残り、ワカメと大根菜の味噌汁、キュウリのぬか漬け、納豆。
食:23時、タコブツ。

 


 

9月23日(水) 曇り
 水底は朝、お弁当の支度をして、イベントへ。私は夕方から友人と酒を飲みに街へ。昼は水底が、サンドイッチをこしらえておいてくれたので、 それをばくばくと食べる。鶏の中華ハム風照り焼き、レンコンのマヨネーズ合え、卵、レタスとバターマヨネーズの4種類。パンは、 国産小麦天然酵母の店で購入したもの。
 夕方から友人とビール居酒屋へ。ウインナーやチーズ、焼き鳥などを食べながら、ビールをぐびぐび。早くも18時頃にはできあがる。今日は、 秋分の日なので夕方に酔っぱらっていても、誰も不審な顔でこちらを見ない。それにしても弱くなった。ビール中ジョッキ2杯で、 もう飲みたくなくなったのだから、安上がり。まだ酔っていて、書くのが面倒くさいので今日はここまで。では、お休みなさい。

食(水):午前中、サンドイッチ4種。
食:17時、水底はイベントの打ち上げでご飯を食べてくる。私はビールを飲んでくる。

 


 

9月24日(木) 雨のち晴
 相変わらず不順で気温の高い状態が続いている。ここんところ、コンピュータ室(仕事部屋) の方では温度と湿度を下げるためにドライをかけっぱなしで、夏場よりもひどい。よくないことは分かっているのだが。
 昨日、書き忘れたが、友人からクラシックペンティアム200を譲り受ける。ありがたい友人である。我が家は二人暮らしであるが、 デスクトップパソコンが3台あって、1台は元486SX25を別の友人の好意で486DX100に上げたもの、 1台は元ペンティアム100をAMD133にしたもの、最後の1台は最初からペンティアム166が乗っているものである。 いずれもMMX機能など夢で、メモリとビデオカードでなんとか現役を保っている。別に困りはしないけど、少しでも快適を望むのが人情というもの。 元100のパソコンが200になるということはめでたいのである。仕事が落ち着いたら、換装しよう。
 ちなみに、この他、古い古いNECのワープロ文豪ミニ7(初期型)、と、NECのDOS機であるモバイルギアが駐在している。 よほどキーボードが好きなふたりである。
 しかし、幼い頃、オルガンやピアノは何度ならってもうまくひけなかったのに、キーボードは楽々ハイスピードとなってしまった。やはり、 仕事となると本気度が違ってくるのだろう。
 さて、食事の話。今日もご飯を土鍋で炊いた。今日は、少々おこげを作ろうとがんばってみた。ようするに、最後の「ぱっぱっ」 の状態をどの位続けるかがポイントなのである。
 少しおこげはできたが、まだまだ。修行が足りない。それにしても2回続けてほぼきちんと炊けている。さて、 いつごっちん飯やじゅちゃ飯ができるか、楽しみである。
 日曜日には、人を招いてカレーライスを振る舞うので、ここでプレッシャーがかかるような気がする。

食(私):11時、ご飯、つけ揚げとキャベツレタスの中華風白湯炒め物、 油揚げと大根菜とワカメの味噌汁、一昨日の揚げ豆腐中華風総菜。
食(私):19時、ご飯、キャベツと鶏肉の焼きそば、つけ揚げキャベツレタス炒め物、キュウリのぬか漬け、 小松菜とワカメと油揚げの韓国風味噌汁呉汁粉入。

 


 

9月25日(金) 晴
 30℃を超す暑さ、風が強い。ようやく台風一過という天気だが、四国や静岡などはずいぶんと雨が降っているらしい。
 鶏肉と小松菜を塩こしょう、唐辛子、ニンニク、オリーブオイルで炒め、名古屋のパスタソースを使いスパゲッティを食べる。これは、 我が家ではインスタントの範疇に入る。なぜならば、レトルト食材(ソース)が、味の中心に居るからである。 ここがインスタントと手作りの境界線だと勝手に思っている。仮にレトルトや味付き缶詰品を使用しても、 その元の味を調味料として別の味に変身させれば、それは、食材であるが、変身させずに、しかも具も変えずに食べるものはインスタントである。 というか、手抜きである。
 夕食は、再びサンマ。しかし、まだ写真を撮っていない。サンマとなると夢中になってしまうのだ。

食(私):12時、小松菜と鶏肉のペペロンチーノ名古屋パスタ屋風、パン。
食(共同):20時、土鍋ご飯、サンマの塩焼き、モロヘイヤのとろろ、キュウリのぬか漬け、サツマイモと人参と里芋と葱の味噌汁、冷や奴。

 


 

9月26日(土) 曇り雨  日中は気温も高かったのだが、夕方から急に気温が下がる。友人たちと友人のパソコンを購入するために秋葉原へ。朝、ついついラーメン屋に入り、 昼には揚げ物屋と身体に悪いことと言ったらない。遊園地に朝から行ったと思えばよいのだ。
 明日のためにカレーを仕込む。
 焼きうどんを作って食べる。
 またね。
食:10時、ラーメン。
食:12時、揚げ物屋さんの定食。
食:22時、焼きうどん、ご飯、キュウリのぬか漬け。

 


 

9月27日(日) 雨
 寒い1日。家でミーティング。昼ご飯に合わせ昨夜より仕込んでおいたカレーをみんなで食べる。カレーは、鶏肉とトマトを中心にしたもので、 タマネギ、人参、ジャガイモ、リンゴ、トマト、トマトの水煮、鶏のもも肉、鶏の手羽元を入れて煮込んでいる。隠し味は、煮干し。 前仕込みに煮干しだしを使い、タマネギをよく炒め、人参をすりおろし、リンゴもすりおろし、手羽元を軽く焼いてから煮込む。 2時間ほど煮込んでから、さらにタマネギを軽く炒めて、人参、ジャガイモの角切り、もも肉のぶつ切りを炒めて入れ、 煮えたらカレーの仕上げをする。そうして一晩寝かせてできあがりである。付け合わせは、コールスローサラダとコーンの水煮。 ご飯は土鍋で炊いたもので、ひとまず好評につきほっとする。
 夕食もカレー。ワカメの中華風酢の物とコールスローサラダを添えたもの。
 メンバーの一人がポップコーンを、水底がバナナナッツケーキをつくる。

食(私):12時、カレーライス、コールスロー、コーン。
食(水底):15時、お茶、ケーキ、ポップコーン。
食(私):22時、カレーライス、コールスロー、納豆、ワカメの酢の物。

 


 

9月28日(月) 曇り時々雨
 打ち合わせのためにちょっと遠くに行く。行く前に昨日のカレーを食べたのだが、ご飯を炊かなければならない。時間があまりないため、 火を強めにしてあわてて炊いたのだがどうにかうまく炊けた。今のところ失敗がないのが怖い。しかし、 だんだんコツがつかめてきて火加減のいい加減さを覚えたぞ。これで、どこでも飯炊き男の完成だ! あとは、火起こしだな。
 夕方から、別の遠い場所でちょっとしたお祝いごと。トルコ料理を食べ、ビールとワインを飲み、場所を変えてウイスキーを飲む。水底とは、 このお祝い事の場所で落ち合う。トルコ料理店で、「テシェキュレデリム(ありがとう)」とトルコ語を使ったら喜んでくれた。しかし、 その後トルコ語で話しかけられたが、それは分からないよ。8年前、片言の「か」を覚えた程度ではね。
食(私):12時、カレーライス。
食:17時~トルコ料理で、アレキサンダーケバブ、シシケバブ、エクメック、ビザ、ペースト盛り合わせ、豆サラダなど。他の店で、 蒸し落花生や豆腐茶碗蒸し、鶏の砂肝と軟骨のフライなど。

 


 

9月29日(火) 雨
 1日中、ふわふわと雨がふる。時折、思い出したように雨足を強め、また、ふわふわに戻る。そんな調子で、濡れたそばから黴が生えてくるようだ。
 カボチャを干し椎茸とかつおぶしで含め煮にする。ゆでたトウモロコシがあまりおいしくなかったので、 キャベツと一緒にバジルマヨネーズ味のサラダをつくる。人参とチンゲン菜、油揚げと長葱の韓国風味噌汁をつくり、春雨を入れる。 以上をもって朝ご飯とする。
 夕方、カレーの残りのことが心に引っかかって、鶏肉屋の前でつい鶏のもも肉を2枚買ってしまう。飼育期間を長くした大ぶりの鶏肉は、 味がしっかりとしている。この大きな鶏もも肉を叩いて、ニンニクをすり込み、卵、粉、パン粉ときて、ガーリックチキンカツができてしまった。 世にいうチキンカツカレーである。さらに、カボチャとタマネギを茹でてミキサーにかけ、コンソメと塩、コショウで味付けしたスープを添える。 ご飯は、押し麦を入れて炊いたのだが、今日もうまくいった。

食(私):12時、ご飯、韓国風春雨入味噌汁、カボチャの含め煮、 キャベツとコーンのバジルサラダ。
食(私):19時、麦入ご飯、カレー、ガーリックチキンカツ、パンプキンスープ、カボチャの含め煮、キャベツとコーンのバジルサラダ。

チキンカツ

コーンキャベツバジル風

 


 

9月30日(水) 雨、曇
 悪天候の中、水底は昼食会に出かけてしまった。しかたなく一仕事してから、小腹がすいたので、昨日のパンプキンスープにご飯とチーズを入れて、 ドリア風に仕立てて食べる。ついでに、トマトジュースを飲む。
 なにやら、水底は、いろいろ食べてきたらしい。ちょっと恨めしい。
 今日もご飯は押し麦を入れて炊く。だんだん、炊き方がいい加減になるが、それでもきちんと炊けるのが不思議だ。とりあえず、 音と匂いと蒸気の吹き出し方だけは気をくばっているのだが、今日などは、横で炒め物をはじめてしまい、音と匂いが分かりにくくなったのだが、 大丈夫だった。
 ねえ、米を炊くのって、意外と簡単だよ。圧力をかけるために土鍋で炊くのがいいと思うけど、きっと普通の鍋でも困らないに違いない。これは、 やってみる価値がありますよ。
 なあに、万が一芯が残るごっちん飯になったとしても、お粥にでもすればいいんだから。
 夕飯には、思いつきでナスとトマトをソテーし、バジルペーストで味付けする。最後にチーズを乗せる。これが、うまかった。バジルとトマト、 ニンニクとナス、ニンニクとトマトが相性よしなのだから、あたりまえか。
 それに、昨日の夜、水底が仕込んでいた鶏の砂肝南蛮漬けを食べる。これはまた、甘酸っぱくてうまい。要領はアジの南蛮漬けと同じ。

食:13時、パンプキンドリア風、トマトジュース(私のみ)
食:12時~、いろいろらしい(水底)
食:21時、ご飯、油揚げと長葱とワカメの味噌汁、小松菜のおひたし、砂肝南蛮漬け、ナスとトマトのバジルソース、カボチャ煮、ナスのぬか漬け。

砂肝南蛮漬け

ナス・トマトバジル炒め

 

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