たべたりだしたりこなしたり
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12月07日月曜日 1998年12月1週 (はる食日記)

本物のシシャモ。色が違います。(12月5日)

 


 

12月1日(火) 晴
快晴につき、布団を干す。風呂はまだ直らない。明日業者が部品を持ってくる見込みである。部屋の片づけは、片づかないままに一段落している。 本棚をはじめ棚が足りないので、すすめられないのだ。これからぼちぼち揃えていく予定である。
昨夜の残り物でご飯を済ませたあと、掃除をしてから外出。これまで住んでいた下高井戸に向う。下高井戸シネマで『地球交響曲第一番』 を見るためである。途中、なじみの八百屋で大きな白菜が安かったので購入する。1個380円也。また、トマト缶を5缶購入。重いが、 引越しに際して保存食料を減らしていたので、ここらで増やさなければならないのだ。
『地球交響曲』で、宇宙飛行士が、「今の地球は臨月を迎えていて、これから宇宙的誕生を迎える時だ。人類は、 地球の子どもとして宇宙に地球の生命を広げていく」という趣旨の発言をしていた。私が常々考えていることであり、 このような考えが広がりつつあることに喜びを感じる。宇宙開発計画と環境保全が決して相反するものではないことを示すからだ。科学や技術は、 それ自体が悪なのではなく、それすらも人類という種の属性のようなものである。であれば、どのように技術を使うのか、が、 使い手に問われることだ。それは、宇宙開発も環境保全も同じであろう。
夜は、水底妹と3人で鍋を囲む。鶏肉、大根、里芋、人参、椎茸、えのき、白菜と長葱、豆腐にうどん。白菜がうまい。

食:12時、ご飯、味噌汁、ポテトサラダ、納豆。
食:15時、肉まん(買い食い)
食:21時、ご飯、鍋。

 


 

12月2日(水) 曇ときどき雨
中島みゆきの『夜会』の日。昼間、急いで仕事を済ませ、直った風呂を浴びて、夕方、渋谷に出る。今日は、年に数日の特別な日なのである。私は、 90年、95年に続き3回目の『夜会』。今回が一応区切りとなるのでチケットがとれて嬉しい。初回の90年は、まだ広島に住んでいた。 広島に住んでいた頃の話は、後日。
『夜会』は、楽日まで日があるので細かくは書けないが、言葉の可能性を模索するという中島みゆきの意図は充分に果たされている。
なお、夕方のラーメンは、新居の近所で、化学調味料を使わずにこってりあっさりにしたてた博多風ラーメンである。うまい。

食:10時、ご飯、鍋の残り。
食:15時、ラーメン(外食)。
食:23時、雑炊。

 


 

12月3日(木) 曇りのち雨
提携米ネットワークの総会・集会。食生活研究家の魚柄仁之助さんに講演をお願いする。企画、司会なので、忙しい。久しぶりに会う生産者も多く、 話をしたいのだが、司会をやっているとゆっくり話しもできずに残念である。
朝は、食べる時間がとれず、昼になってコンビニのパンやおにぎりでお腹をごまかす。夜は、 打ち上げの懇談会を六本木の雲南料理レストランで行なう。雲南料理は、ベトナム料理にも近く、薬膳のようなものである。そこは、 有機野菜をはじめ、素材をきちんと吟味し、化学調味料などもまったく使っていないので、とても素朴でおいしい。 烏骨鶏のスープや米の麺をぐらぐらと鍋ごと焼いたスープに入れていただくものが絶品。コース料理だったのだが、白いご飯を添えたかった。

食:11時半、パン、おにぎり。
食:18時半、雲南料理(薬膳中華料理)コース。ビールと紹興酒。

 


 

12月4日(金) 曇り
午前中、提携米ネットワーク理事会。朝は、昨日のコンビニおにぎりの残りを食べて出る。引越しからこのところ食生活に乱れがある。よろしくない。
会議後、居酒屋で昼食。その後、自宅に戻り、一息つく。水底はここ数日風邪気味で、昼寝をしていた。
たまっている仕事と、片づけを行なう。部屋が広くなったので、収納は楽なのだが、棚がない。ぼちぼちと購入しなければ。
夕食には、南アジア料理に使う赤い豆と大根を、ニンニク、ショウガ、タマネギ、クローブ、カルダモンの自家製ペーストで煮込み、 ガラムマサラと唐辛子、ターメリック、塩で味を付け、最後にヨーグルトを加えたお腹に優しいカレー。それに、豆モヤシを茹でて、 クミンと塩とごま油で味付けした南アジア風ナムル。最後に、大根葉を油揚げと桜エビで炒めたものを添えた。
豆大根カレーが風邪気味の水底に効果あり。しかし、風邪は治らず。

食:7時、おにぎり。
食:13時、肉豆腐定食(外食)
食:20時、ご飯、豆カレー、モヤシのクミン和え、大根葉の炒め物。

もやし(大豆もやし)

大根葉と油揚げ、桜エビの炒め物

レンズ豆と大根のカレー(肉なし)

 


 

12月5日(土) 雨
午前中、学校給食関連の講演を聞きに行く。食生活が乱れているという話で、一昨日の魚柄さんの話にも通じることであるが、 添加物の具体的な話などが登場し、有益。一昨日も同じ話が出たのだが、穀物(芋、豆を含む)を中心に食べ、野菜や海草をとり、 少しだけ肉や魚を食べる食生活が望ましいとのこと。魚柄さんは、考え方として述べていたが、ここでは、人間の歯のバランスが、臼歯、門歯、 犬歯の順であり、その比率で食べればよいと言っていた。
説の真偽はともかくとして、一抹の真理がそこにはある。
水底は、料理関係のオフで昼前から外出。風邪がひどくなる。
夕食にシシャモを食べる。シシャモはオスに限るのだが、メスの方が高いのは、子持ちだからだろう。ところで、 シシャモの多くはカナダから来た魚であるキャペリンのことなのだが、最近は北海道産の本物のシシャモも少々出回るようになった。 川が少しだけ回復したのだろうか。それにしても、まったく種の違う魚を「シシャモ」と言い張る根性には頭が下がる。 本物のシシャモは北海道の川にしか遡上しないのだ。本物のシシャモとキャペリンを見分ける方法は、まず表示で「北海道産」かどうかを見る。 表示がなくても、やや赤みがかったような、朱色かかったような色をしているのがシシャモで、青みがかったようなのがキャペリンである。値段は、 シシャモが高い。キャペリンは安い。それから、鮭の時期がシシャモの旬である。このあたりを見て、買い求められるとよい。ぜひ一度、 本物のシシャモを味わって欲しい。
が、まだまだ資源回復途中なので、決してブームになどはしないように、節度をもって年に1、2度味わっていただくのがよい。

食:8時、大根豆カレー、大根葉の炒め物。
食:14時、うどん(外食)。
食:22時、ご飯、具たくさん味噌汁(里芋、長葱、人参、大根、椎茸、春菊、豆腐、呉汁の素)、シシャモ(オス)、白菜の中華風甘酢あんかけ。

白菜の甘酢あん


 

12月6日(日) 晴
ちぇ、晴れてる。水底は風邪で布団へ、私は、東京農大で学校給食関係のシンポジウムへ。 元の職場である某有機野菜などの宅配団体メンバーがたくさん来ていた。みな元気そうなので安心。井上ひさし氏らの話を聞くが、 なによりも福島県熱塩加納村の学校給食の報告を聞けたことが収穫。前々から取材に行こうと思っていたところなのだが、完全米飯給食、しかも、 できるかぎり地場産で、手作り、食教育を実践的に取り組んでいる学校である。子どもたちが米を作り、野のツクシやタンポポをとり、また、 豆のさやむきなどを行ないながら、食と生活について学んでいく姿は、教育のあり方に食がいかに大きな可能性を持っているかをうかがわせる。 これが「まっとう」だと思うのだが。
夕食には、ジャガイモとタマネギ、コーン缶とトマト缶を使ってスープを作る。

食:8時、ご飯、味噌汁の残り、白菜甘酢あんの残り。
食:13時、カツ丼(外食)
食:20時、ご飯、ポテトコーントマトスープ、白菜甘酢あんの残り、味噌汁の残りの具、納豆、生卵(水底)。

 


 

12月7日(月) 雨
ちぇ、雨だ。今日は久しぶりに外出しなくてよいのだが、雨では仕方がない。仕事や片づけなどをして過ごす。 冬物衣料と春夏物衣料などの整理や仕事をする。最近、私が使用しているパソコンの調子が悪く、困っている。 OSの入れ替えをしなければならないのだが、ならばいっそWIN98にしようかとも考える。
小松菜と大根、人参を油揚げと桜エビで炒め、チョコチュジャンと醤油、ニョクマム、紹興酒などで味付けして、最後に片栗粉でとろみを付けたら、 実においしい、チョコチュジャンの酸味とごま油と唐辛子が効果的なのだ。寒いから、保熱性のあるあんかけをしてしまいがちだが、 あんをかけると塩分が強くなる。そこで、酢や唐辛子を使うことで塩分を抑えながら味を活かすことができるのだ。

食:12時、ご飯、小松菜のピリ辛あん、ポテトコーントマトスープ、シシャモ。
食:21時、ご飯、オムレツ、ポテトサラダ、里芋の煮っ転がし、具たくさん味噌汁(大根、椎茸、小松菜、油揚げ、ワカメ、長葱)、 小松菜のピリ辛あんの残り。

12月7日の味噌汁

ポテトサラダ 山盛り

 

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12月14日月曜日 1998年12月2週 (はる食日記)

12月8日(火) 曇り
実は、一度この日の日記を書いたのだが、最近調子の悪いパソコンが、書き終わった瞬間、シャットダウンしてしまいやがった。きいい。 たくさん書いたのだ。
思い出しつつ、気を取り直して書くと、そうそう、飯田橋へ行ったのであった。大豆トラスト運動の事務局会議だ。 遺伝子組み換えに反対する人たちが、ならば、国産の非遺伝子組み換え大豆を増やしていこうとはじめた運動で、今年1回目の収穫が終わり、 来年へ向けた取り組みを検討するために集まったのだ。
今年は15産地で、消費者1口4000円を集め、4.5~6kgの大豆を送ることになっている。
ところが、多くの消費者が、大豆をそのまま6kgもらっても困るという。使えないのだ。たしかに、味噌を自分で仕込んだり、モヤシを作ったり、 まめに茹でたりしなければ使わないのだが、年に6kgだよ。ふたりで食べれば3kg。食べない? そうか、食べないか。
水底友人系列には大豆を消費する人たちが多いのでよいのだが、いやあ、食べませんか?
ちなみに、我が家では、必要量(消費量とは違う)が年に約20kgとなった。主に味噌、納豆、豆腐ですが。 もしかするともっと食べているかも知れない。

夕飯には、水底がカッテージチーズの豆サラダ、私が、大豆たっぷりの鶏肉と人参、ジャガイモ、タマネギ、椎茸入りクリームシチューをつくる。 なお、とろとろの粘りがついた里芋煮物の煮汁はカツオブシと昆布のだしが効いて、ご飯に最高のおかずとなった。

食:9時、ポテトサラダの残り、ご飯の残り、味噌汁の残り、里芋の残り。
食:17時、パン(買い食い、私のみ)
食:21時、ご飯、大豆入りクリームシチュー、豆サラダ、里芋の煮っ転がしの煮汁。

大豆クリームシチューもどき


 

12月9日(水) 曇り
水底のパソ通仲間が集まる。大人3名と子ども1名。パーティである。昨日のクリームシチューと、アサリのパエリア、ご飯を炊く。 水底がぜんざいを作っておき、大潟村の米農家・黒瀬さんからいただいた餅を焼いて供する。また、 昨日の豆サラダにトマトを加えてさらにおいしくする。アサリのパエリアは、最初から火力をぐぐっと上げるべきなのだが、 失敗してはいけないという意識が先に立ち、ついつい火を弱めにしてしまい、かえって失敗する。なんとかフォローしたが、 パリッとは仕上がらず残念。

食:9時、ご飯、アサリの味噌汁、豆サラダ、納豆。
食:13時~、パーティ、ご飯、パエリア、豆サラダ、ホッケ干し焼き、辛子明太子、ぜんざい。
食:21時、ご飯、ホッケの残り、豆サラダの残り、納豆、小松菜と油揚げと大根の味噌汁。

 


 

12月10日(木) 晴
川越で学校給食関係の集まりがあり、少し、給食について話をさせていただいた。まず、今の日本では学校給食がその後の食生活に大きく影響を与え、 食産業、農業などにも影響を与えていることにはじまり、学校給食の問題点や理想などをお話しした。久しぶりに長く人前で話したのだが、 しゃべりはじめると、意外と口をついて言葉が出るものだ。
しかし、気を付けていないとついつい早口になる癖は抜けていない。反省。
夕方、水底の両親と妹が来訪。皆で鍋を囲む。鶏と豚と白菜、干し椎茸でつくるピエンローに、豆腐を入れ、また、 最後には手抜きうどんとエノキを入れた、ピエンロー風。

食:9時、ワカメの味噌汁、ご飯、納豆。
食:13時、ラーメン(外食・水底のみ)。
食:16時、立ち食いうどん(外食・私のみ)。
食:19時、ご飯、ピエンロー風鍋、トンボマグロの刺身。

 


 

12月11日(金) 曇り、晴
学校給食関係打ち合わせのため、午前中より外出。午後、一旦帰宅し、夕方あらためて都心に出て、民族映像研究所のアチック・フォーラムへ。 今日は『イヨマンテ』である。アイヌの神である熊を神の世界に送る儀礼であり、もはやほとんど行なわれることのなくなった儀礼であるが、 1977年に、古い手法をそのままに若い世代が伝承して行なっている。その時の準備から儀礼終了までの貴重な記録フィルムである。
生と死のあいだにある際だった精神性と緊張感は、現代日本の日々の生活から失われて久しい。しかし、生と死の間は、私たちが生きる日常であり、 かつて儀礼はその精神性、緊張感を明らかにする人生の中の結節点であった。この77年に行なわれたイヨマンテは、まさに、 儀礼が儀礼として存在し、ただの様式ではなく、生と死の間にあるものと対峙するものであった。フィルムからもその緊張感はこぼれだし、 狭い会場にも伝播していく。
フィルムが終わり、会場を後にすると、ふたたび生と死の緊張感は背後に隠れるが、確実に存在しているのである。

食:7時、ご飯、鍋の残り汁、卵(私のみ)。
食:8時、トースト、ジャム、バター、豆スープ(ミネストローネ風)(水底他)。
食:13時、ラーメン(外食・水底他)。
食:13時、おでん定食(外食・私)。
食:18時、フレンチトースト(外食)。
食:23時、ご飯、鍋の残り汁にカブ菜と椎茸が加わった汁、豆スープ、トンボマグロの醤油漬け、辛子明太子。

 


 

12月12日(土) 晴
夕飯に作ったスパゲッティがことのほか好評。水底のスパゲッティつぼにみごと当たったようだ。もちろん、お互いに空腹だったから、 それが一番大きなスパイスになったのだろうが、褒め上げてくれたので、ここにスパゲッティ・シルクロードと命名しておこう。
さて、レシピだが、鶏のもも肉(一口大)、生椎茸(薄切り)、葉ニンニク(3センチ長)、タマネギ(薄切り)、ミニトマト(そのまま) をオリーブオイルでしっかり炒める。塩と黒コショウ、それに醤油3対魚醤1の割合でほどよく味をつける。我が家は、極端な薄味なので、 あまり参考にならない。
ここに、タイミング良く茹であがったスパゲッティを炒めあわせて完成である。
これのどこがおいしいのか?? 生椎茸を除くと野菜は素性のしっかりとしたものであり、 味も香りもひときわよいものだったことを付け加えておこう。
たしかに、うまかった。
なお、このレシピで油をごま油にすると、途端にスパゲッティ・中華風あるいは、焼きそばになってしまうので要注意。オリーブオイルが、 これをあくまで「シルクロード」にしているのである。

食:12時、ご飯、トンボマグロの醤油漬け、辛子明太子、大根葉と桜エビの炒めふりかけ、 トンブリ、納豆、ほうれん草のおひたし、油揚げと大根と里芋の味噌汁。
食:23時、スパゲッティ・シルクロード、ご飯、ジャガイモとワカメの味噌汁、大根葉炒めの残り、ジャガバタ。

12日のスパゲッティシルクロード


 

12月13日(日) 晴
1日中、家にいて、片づけなどを行なう。実はまだ書籍類などを出していない。仕事で使うもの以外は段ボールのままである。 本棚を買わなければならないのだが、安くて使い勝手のいいのがなかなかなく、手つかずである。それでも、少しずつ整理されていく。
午後、仕事をしていたので、水底が食事の準備をしてくれた。

食:12時、ご飯、なめこと椎茸の味噌汁、大根葉炒めの残り、辛子明太子、ほうれん草のおひたし、 ポテト豆サラダ、キムチ、とんぶり、納豆。
食:21時、ご飯、たらこのスパゲッティサラダ、大根と鶏肉の煮物、とんぶり、キムチ、カブと白菜の味噌汁。

大根と鶏の煮物

めんたいスパサラ

 


 

12月14日(月) 晴
里地ネットワークでの打ち合わせやセミナー、忘年会のため、終日外出。水底は、明日に迫ったキムチ仕込みの準備をするために、友人と新宿へ。 アミや唐辛子などを買ってくる。
白菜を洗って干し、夜中にふたりで塩水に漬け込む。
久しぶりにビールを飲むが、昼、夜と外出だったので腹を下してしまう。腹は少々痛かったが、心が満たされず、帰ってから残りご飯を食べる。 これで少し落ち着いた。
外食は味が濃いばかりでちっとも心が満たされない。

食:8時、ご飯、大根と鶏肉の煮物の残り、スパサラの残り、ポテ豆サラダの残り、納豆。
食:13時、いくら鮭丼(私のみ)。
食:13時、ビビンバ(水底のみ)。
食:18時、忘年会、ビール、牡蠣フライ、焼き鳥他(私のみ)。
食:18時、ご飯、大根と鶏肉の煮込み、里芋と大根の味噌汁、他(水底、水底妹と)。
食:23時、ご飯、スパサラの残り、ポテ豆サラダの残り。

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12月21日月曜日 1998年12月3週 (はる食日記)

21日のカレー。カレーとご飯の組み合わせはいい!!

 


 

12月15日(火) 晴
キムチの日。近くに住んでいるH氏と、水底虫仲間2名が参入。H氏は独自のレシピでキムチを漬け込むために来訪した。 H氏自慢のパキスタンピラフとチキンカレー。それに、水底作の真っ赤な韓国地獄汁ユッケジャン、大根の煮物、さらには、 参入組が購入してきた鶏唐揚げなどで腹ごしらえをする。
白菜は、すでに水洗いして、ベランダに干してあり、煮干しなどのだしで餅米のお粥が煮てある。
昼食後、いよいよ準備にとりかかる。大根、人参、葱、イカ、ニラ、リンゴなどが、適度な大きさに切られていく。唐辛子が舞い、 ニンニクが叩きつぶされ、ショウガがつぶれる。2時間ほどかけて、様々な具が混ぜられ、赤いどろどろに変わる。これができれば終わったも同然。 それを干した白菜に塗りつけていくのだ。あちこちが赤く染まる。ふふふ。
これから、1週間後、どのような仕上がりになるのか楽しみだ。計算では、2月半ばまではたっぷりキムチが食べられるだろう。

食:12時、ご飯、地獄汁、大根と鶏の煮物、キムチ、パキスタンピラフ、チキンカレー、 鶏の唐揚げ、人参サラダ、豚肉の中華風炒め、
食:16時、ご飯、イカの塩辛、地獄汁
食:21時、ご飯、地獄汁、大根と鶏の煮物、キムチ、人参サラダ

 


 

12月16日(水) 晴
のんびりと過ごす。あまりのんびりしていてはいけないような気もするが、どうやらのんびりしてしまった。昨日のキムチ仕込みで疲れたのだろうか。

食:12時、ご飯、地獄汁、納豆、キムチ、トンブリ、大根と鶏の煮物の残り、水菜のおひたし。
食:20時、ご飯、地獄汁ラーメン(大根、人参、豆モヤシ、キヌサヤ)、タラモサラダ、キムチ。

 


 

12月17日(木)晴
髪を切る。仕事を再開。いやあ、並べてみると、年末年始も仕事があるではないか。おかしい。もう今年は仕事をしないはずだったのに。 仕事があることはよいことだ。おぜぜのためである。
水底と、年末に向けた仕込みの買い物をする。スーパーでひこイワシが一山100円と安かったので、「今夜は鍋」と決めていたにもかかわらず、 衝動買いしてしまう。
鍋は、白菜と大根、カブ、豆腐を豪華に入れた牡蠣鍋。

食:12時、ご飯、タラモサラダ、キムチ、納豆、水菜と大根と人参の味噌汁。
食:20時、ご飯、牡蠣鍋、レンコン餅、ひこイワシのフライ。

レンコン餅を丸めて揚げてしまった。でもうまい


 

12月18日(金) 晴
仕事で午後から東京弁護士会館と飯田橋へ。減反政策廃止のニュースが、読売、朝日、日経の3紙に出るが、農林水産省側は「でたらめ」と反論。 とっととやめればいいのに、減反政策にまつわる予算と人があるから「やめる」とは言わず、 周りの空気を確かめながらなんらかの対応をするのだろう。ちなみに、減反政策をなくすためには、新食糧法の改定が必要だし、 食糧庁の仕事は備蓄のみになってしまうので、事実上解体する方がよろしかろう。

食:11時、ご飯、牡蠣鍋うどん、ひこイワシのフライ。
食:20時、ご飯、牡蠣鍋の残り、豆豆スープ水底風、ひこイワシのフライ、白菜と干し椎茸のレンコン餅甘酢あん。

ひこイワシの天ぷら。骨ごとがつがつ


 

12月19日(土) 晴
コンベック入手。ガスオーブンである。大きい。これならばターキーも楽に焼ける。さて、何を作るんだか。前の家には、 ガスオーブンが備え付けられていたのでよかったのだが、今回の家にはない。そこでやむなく購入することに。ところが、 現在はガスオーブンを販売しているメーカーが限られていて、値段もそこそこお高い。電子オーブンレンジが主流になってしまい、 ガスははやらないのだ。しかし、ガスの方がこんがりと焼けておいしいのだ。ということで、泣く泣く購入。
大学時代からの友人達が3人寄る。ひとりが毎年大量のお歳暮をもらうので、それを使って酒を飲むのだ。毎年、 いわゆる高級すき焼き肉がお目見えするのだが、今年はタイミングが悪く傷んでしまっていた。すき焼きを予定していたので、 慌てて牛肉を買いに行く。
今回来た3人のうちふたりは、ちょうど引越しをしたばかりや引越しを来週に控えている。 私の大学時代の同期でこの秋から冬にかけて引越しした人間が私を含めて4組もいる。そういうシーズンなのだ。
牛肉を食べると、食べているときはよいのだが、あとで胃がもたれて気持ちが悪くなったり、頭が痛くなる。身体に合わない肉なのである。 みんなが帰った後、水底とふたりで苦しんでいた。我が家の食生活に牛肉の存在なし!
牛肉は、たまにダシに使ったり、骨を煮たり、スジを煮るぐらいでよいのだ!

食:10時、ご飯、牡蠣鍋残りの雑炊。豆豆スープの残り、ひこイワシのフライ。
食:15時、すき焼き(白菜、長葱、焼き豆腐、しらたき、えのき、椎茸、うどん)、豆モヤシのナムル、キムチ、牛肉の佃煮、大根の梅和え、 ビール、ワイン。

大根と梅の和え物。箸休めに


 

12月20日(日) 晴
風が強い1日。イスラム諸国はラマダンに入った。英米のイラク攻撃が終わった。今年のラマダンは年をまたぐわけだ。年末年始にトルコ、 インドネシア(バリ島を除く)、マレーシアをはじめ、イスラム諸国を旅しようと思っている人は要注意。都市部はともかく、 宗教心の深い田舎では昼間飯が食べられないなんてこともあり得ます。90年4月に私はトルコに居たのだが、 ラマダンにひっかかってトルコやイランで往生した旅仲間はたくさん居た。

食:13時、ご飯、カブと里芋とほうれん草と油揚げの味噌汁、すき焼きの残り、豆豆スープの残り、 納豆、レンコン団子の甘酢あんの残り。
食:20時、ご飯、野菜たっぷりインスタントラーメン(ブロッコリー、キャベツ、大根、長葱、油揚げ)

 


 

12月21日(月) 晴
掃き掃除、障子の張り替え準備などを行なう。もちろん、仕事もしているのだが、本日のメインはここにある。このところ乾燥しているので、 水底がベランダに干していた切り干し大根がよく乾いている。1本の大根がほんのひとつかみになってしまうのだから、貴重な食べ物である。
野鳥が、パン粉用に乾かしていた食パンを食べてしまう。
昼は、大豆づくし。油揚げ、豆腐、呉汁の素、納豆、それに味噌。もし、これを肉でやったらうんざりするだろうが、大豆だと、豊かな食卓になる。 不思議である。
夜は、カレーライス。豆とタマネギ、人参、ジャガイモ、ショウガ、ニンニク、リンゴ、それに鶏のモモ肉が入っている。 久しぶりに日本風のカレーをつくる。ご飯をがつがつ食べる。ふう、満足。

食:12時、ご飯、油揚げと豆腐と呉汁の素と長葱の味噌汁、納豆、キムチ、カブの煮物。
食:20時、カレーライス和風、納豆、リンゴとバナナのフルーツヨーグルトサラダ。水底のみ生卵。

カロチンを使わない卵。ふむ、黄色い。

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12月31日木曜日 1998年12月4週 (はる食日記)

29日のムラサキイモサラダ(どんな味だと思います?)

 


 

12月22日(火) 晴
仕事をする。障子を張る。ところが、この家は建て付けが悪く、障子をきちんとはめ込むことが難しかった。無理矢理押し込むが、 どうも一度定位置についてしまったら動きはしない。いやあ、まいった。それでも、暖房効率を考えてはめておくことにする。
大根を昆布と豚バラ肉で炊き合わせてみた。1本煮たのだが、あまりのうまさにあやうく全部食べてしまいそうになる。 一晩しみ込ませた方がおいしいので、少しだけ残しておく。

食:12時、カレーライス。ブルーベリーヨーグルト。
食:20時、ご飯、大根と豚バラ肉の炊き合わせ、カレーの残り、サツマイモと油揚げと人参とゴボウと豆腐の味噌汁、ほうれん草のおひたし。

大根と豚バラ。泣けてくるうまさ

味噌汁。煮干しも具です。

 


 

12月23日(水) 晴
千切りの味噌汁をつくる。ゴボウ、人参、油揚げ、サツマイモ、里芋、大根、長葱をすべて千切りにしてさっと煮、味噌を加えるのだ。 野菜たっぷりでうまい。
気温が高いせいでキムチの発酵が早く、少々困ってしまった。そこで、キムチと大根と豚肉を煮込んだ地獄鍋をつくる。辛い。

食:13時、ご飯、味噌汁、カレーの残り、大根と豚バラ肉の炊き合わせの残り。
食:20時、キムチと大根と豚肉の煮込み、ご飯。

 


 

12月24日(木) 晴
風が強く、部屋の前の保安林が風にあおられている。水底の本の手伝いで昨日から一生懸命働く。
クリスマスイブ、水底妹がやってきて手伝ってくれた。
水底は、昨夜ケーキ台を焼き、今日は、丸鶏を焼く。私がナッツピラフを炊き、それを鶏の腹に詰めて、水底が鶏を丸ごと焼く。 今度のオーブンは大きいので、大きな鶏でもへいちゃら。部屋中においしげな香りがする中を働く。

食:14時、大根と白菜と葱の雑炊。
食:20時、ご飯、ナッツピラフ、ナッツピラフ入りローストチキン1羽、刺身(鮭、鰺、イカ、イクラ、牡蠣、マグロ山かけ)、豆シチュー、 焼きジャガイモ、バナナとキウイのクリスマスケーキ水底風、ビール(私のみ)、オレンジジュース。

ローストチキン水底風。

中にはナッツピラフが…。アラビア風?

クリスマスのお刺身。飾り付けは水底姉妹

クリスマスケーキ。中身は水底、飾りは水底姉妹


 

12月25日(金) 晴
朝から会議で市ヶ谷、麹町方面へ。3件の打ち合わせで朝から夕方まで。その後、 以前住んでいた下高井戸の商店街シール年末キャンペーン商品を引き替えに行く。ジャガイモ、タマネギ、ミカンをたっぷり合計8kgもらい、帰宅。 ふう。夜は、水底の手伝いをする人に。

食:7時半、ご飯、キムチベースの地獄汁、鶏(私のみ)。
食:11時、ミルク豆シチュー、ご飯、ナッツピラフ、鶏の残り、昨日の刺身の漬け、ケーキ(水底のみ)。
食:12時、会議食(白身魚フライ、ハンバーグ、サラダ、味噌汁、ご飯)私のみ。
食:21時、ご飯、ナッツピラフ、鶏の残り、ほうれん草のおひたし、ポテサラ、カレーミルク豆シチュー、キムチベースの地獄汁。

 


 

12月26日(土) 晴
打ち合わせのため新宿へ。ついでに、パソコンショップで消耗品を仕入れる。こちらも、昨日に引き続き10kg弱となり、ぐったり。帰宅後、 水底の手伝い。
水底が、残った鶏肉を骨ごとスープにとっていた。夜は、このスープと気合いを入れて和風煮物をつくる。
人参を包丁で切ったときの香り、ほうれん草をぐらぐらっと湯の中に入れたときの香りが実にすばらしくおいしそうである。 料理の楽しみはこんなところにもある。最近はちっともやっていないが、畑仕事もまた、五感の楽しみである。時には、 五感と全身の苦しみでもあるが…。

食:10時、ご飯、キムチベースの地獄汁。
食:17時、栗ドラ焼き。
食:20時、ご飯、鶏スープ(長葱、春雨)、ほうれん草のおひたし、煮物(レンコン、里芋、大根、人参、油揚げ)、納豆、地獄汁の残り具。

こちらは、やさいたっぷり煮物


 

12月27日(日) 晴
忘年会。恵比寿のそば屋にて、友人達と忘年会を行なう。そば屋は元同僚の店であり、手打ちのそばをふるまってくれる。
ご飯がないので、わざわざ炊いて持ち込んだ。水底仕様である。
肉を食べたので、やはり帰ってから調子が悪い。特に牛肉がよくないようである。消化できない身体になってしまったか。

食:12時、ご飯、鶏スープラーメン(ゆで卵、キャベツ添え)。
食:15時~そば屋にて忘年会。鴨肉鍋や牛肉焼き、蕎麦、変わり蕎麦など、ビール、日本酒。

 


 

12月28日(月) 晴
水底の手伝い。
鶏のスープに混ざっていた骨をすべて取り払い、そこにタマネギ、人参、ニンニク、ジャガイモを加え、カレー粉、クミン、ターメリック、 ガラムマサラなどで整えたもの。おいしい。
夕食は、手伝いに来てくれた水底妹を含め3人分。塩豚を使ってケチャップライスを作る。具は、そのほかに人参とタマネギとニンニク。 米はバリ米を2合使い、一気に仕上げる。卵でくるむには少々多いので、オム添えとなった。
なお、夕食の味噌から、今年2月仕込みの米味噌にかわる。これまでは、昨年秋仕込みの麦味噌であった。この2月仕込み米味噌のできはすばらしく、 香りも良い。かなりアルコール発酵もしているようでまったくカビがついていなかった。
我が家では主に麦味噌を好むので、今後、購入する予定の麦味噌とブレンドする予定。1

食:12時、ご飯、ほうれん草のおひたし、一昨日の煮物の残り、チキンカレー、味噌汁(長葱、 油揚げ、大根、里芋)。
食:20時、ケチャップライス・オム添え、ご飯、味噌汁(豆腐、油揚げ、長葱、呉汁の素、大根)、タラモサラダ、カレーの残り。

 


 

12月29日(火) 晴
水底の手伝い。
昨日、水底妹がベーグルを持ってきてくれたので、まずそれを食べることにする。さらに、ご飯が少々残っていたので、 長葱のみのケチャップライスを作り、きちんとオムライスに仕立てた。やはり、お茶碗1杯分ぐらいだと上手にできるもんだ。 1合を超えると火力が量に負けて失敗することが多いのだが、控えめだと、米もぱらぱらっとしてなおかつしっとりと上がる。
夜は、気合いを入れてこしらえる。鶏の手羽先とゴボウ、人参、大根、里芋、ジャガイモを薄口醤油、砂糖、日本酒で煮る。うまい、うまい。 これはうまい。冬の根菜は実にうまい。
大根葉を油揚げと桜エビ、醤油で炒める。これもうまい。最近はお弁当をつくらないので、このおかずもごぶさただがやはりうまい。
気温の高さで懸念していたキムチだが、絶妙の仕上がり。ううう、赤が映える。そして辛く、うまい。ご飯がすすみすぎて困る。

食:12時、オムライス、ベーグル、バター、ブルーベリージャム。
食:20時、麦入りご飯、キムチ、鶏と野菜の煮物、大根葉炒め、味噌汁(油揚げ、長葱、呉汁の素)、納豆、三つ葉のおひたし。 タラモサラダの残り、ムラサキイモサラダ。

オムライス。切った瞬間の赤が魅力的。

鶏の手羽元をだしにした煮物。これもまた…うまい。

 


 

12月30日(水) 晴
水底とともに東京ビックサイトへ。コミックマーケットへの出展である。水底の新刊などを販売したのだ。まあ手製本なので、ほとんど数は出ないが、 固定読者もいて嬉しい限り。

食:7時、コンビニおにぎりとパン、ヨーグルト。
食:12時、お弁当(海苔おかか弁当、梅干し、大根葉炒め、煮物の一部、シシャモ、ほうれん草のおひたし)。
食:20時、麦入りご飯、レタスチャーハン、レタスと油揚げと呉汁の素の味噌汁、ほうれん草のおひたし、煮物の残り、レタスサラダ、キムチ。

 


 

12月31日(木) 晴
年始の準備に入る。お節料理をふたりで作る。水底は黒豆煮、栗きんとん、そばつゆ、そば、豚の白煮の準備、私は煮しめ、紅白なますの準備である。 今年はあまり凝らずに、田作りなども作らない予定。引越し以来ばたばたとしているので、年末年始はおだやかにいきたいものだ。
と思っていたら、おやおや今年最後の食事をとったところで片づけ時に茶碗を2つ仲良く割ってしまった。 来年早々新しい茶碗の世話にならなければいけない。気分一新しておいしくご飯を食べよう。

食:12時、ご飯、ゴボウと人参と大根と油揚げの味噌汁、大根葉炒め、煮物の残り、キムチ。
食:22時、ご飯、手打ちそば(ゴマ、葱、海苔)、煮物の残りのにこごり、キムチ、大根葉炒め、御前崎トンボマグロ刺身、くずし豆腐味噌汁 (かつお昆布だし、人参、ジャガイモ、大根、小松菜、長葱、油揚げ、豆腐)。

ある日の夕食。ご飯をよそう前。

| カテゴリ:はる食日記 | 1998年12月4週 | 1998年12月31日

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