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2004年4月18日日曜日 日本国籍 (はる食日記)
4月18日(日)
晴れ。品川で会議。夜、ヤモリがトイレの網戸に帰ってくる。暖かくなった。水底体調悪し。朝、昨日の残りを食べる。夕方、
水底とともに昨日の残りを食べる。
夜中、水底に食欲が出たので、そうめんを茹でる。鶏のうま煮の中に豆腐といんげんを入れて食べる。
日記をまとめて書いている。この間、イラクで日本人をはじめ、各国の非戦闘員が誘拐され、イタリア人が殺害された。先日、日本人3人、
そして、昨日日本人2人が解放されている。日本では、このような時にイラクに行く方が悪いという論調に満ちている。ミニスカートをはいて、
暗い夜道を歩いていたら襲われる方が悪いという論理である。このようなとき、よく、日本人、イラク人とひとくくりでものを論じることが多い。
よき日本人、悪しき日本人、日本人の軍人、日本人の民間人、さまざまである。イラク人も同様である。この場合、憎むべきは犯人であり、
その動機の背後にアメリカに対する憎しみがあることは誰もが知っている。それに対して、どう対処するか、が、問われているのであって、
イラクに入ったジャーナリストやボランティアを非難するのはお門違いである。彼らは、誘拐される、
殺害されるリスクを負ってイラクに入っているのだ。
日本政府やマスメディアがさかんに自己責任を言う。確かに彼らは、自己責任で行ったのである。そして、それが日本国籍を持つ者である限り、
政府は犯罪が発生したときに保護する義務を負う。それが社会の付託による政府の機能であるから。それだけのことである。
彼らが無鉄砲で幼稚なのではなく、我々の議論が幼稚なのだ。
メディアには、犯罪被害者である彼らをそっとしておこうという気はまるでないらしい。
これが、私の主な考えである。
そして、2点の補足的なことがある。ひとつは、北朝鮮の拉致被害者とその家族意向、被害者の家族がこれほどまでに全面に出てきた/
出てこさせられた事件はないのではないか? 誘拐された被害者の家族が、毎日何度もメディアに出て、記者会見を行い/行わせられ、
発言が取りざたされるのは、この国では犯罪さえも劇場演劇になってしまったことをうかがわせる。
ふたつめは、犯人側の要求である自衛隊についてである。日本は、アメリカの政策を全面的に支持し、軍隊をアメリカなどの占領地に派遣した。
それに対して、犯人側は、軍の撤退を要求した。この要求は日本政府として受け入れなかった。犯人が、
犯罪の要求として間接的保護者である政府に要求したことを、政府が受け入れないのは問題ない話である。その点は、政府の対応は正しい。
しかし、日本政府が、アメリカなどの占領地に軍隊を派遣していることについては、異議がある。日本軍(自衛隊)は、
非軍事行動としてイラクに入ったと主張しており、かつ、イラクの非戦闘地域に派遣したと派遣者である政府および監督者である立法府(国会)
は確認している。その結果、イラクでの非戦闘員であるジャーナリストやボランティアの活動は著しく制限され、危険になっている。さらに、日本軍
(自衛隊)の活動は、せいぜい、水を供給し、学校を修理する程度のことで、そのために、きわめて多くの人材、機材、予算を必要としている。もし、
これが、非政府組織によるものであれば、もっと少人数、小規模で効果的な援助となるである。それにもかかわらず、
自衛隊を軍として派遣する背景には、当然、アメリカの意向があり、
アメリカの軍人を輸送するなど後方支援軍としての機能を要請されているからである。その結果、政府の言う、非軍事行動、
非戦闘地域の活動という言い訳は、羊の国日本でしか通用しないものとなっている。
現状を書き直すと、日本は、他のいくつかの国とともに、主権国家イラクの主権を奪い、占領軍としてイラクに駐留している。そこに、
政府の意向に沿わない国民が行くことは、政府として不都合である。同時に、政府、行く国民双方が危険をはらむ。ゆえに、
政府として占領地への政府関係者以外の入国を禁止したい。
ということではないか。
私は、アメリカの戦争戦略や日本政府の占領戦略には反対する。日本政府は、自らの行為を恥じて自衛隊を撤退させるほうがよい。これは、
私の主張である。
別に原稿を立ててもよかったのだが、日常の一齣として書き残しておく。
食:11時半、ご飯、鶏のうま煮。
食:18時、ご飯、味噌汁のこり、野菜天、鶏のうま煮、かぶとキャベツのサラダ、キムチ、ちりめんじゃこ。
食:25時、そうめん、豆腐のうま煮ソースがけ。
[はる食日記 |2004年4月18日 ]