ふおんなくうき 
 
せっかくたんけんはうすで楽しくやっていたぷりとろコンビだが、最近ちと雲行きが怪しいことがある。 
けんかとまではいかないのだが、お互いかまいすぎて、小さないさかいになりかけるのだ。 
主に、ぷりまがとろにからんでゆくようだ。わがままムスメが発情日に落ち着かず、おねいちゃんにいちゃもんをつけている、という感じ。 
こんな時には、「プラケの刑」にかぎる。これは、ねずみ友達のもんさんに教わったもので、もめているねずみたちを一時的に小さなプラケースに移すことで、ねずみたちは「けんかどころではなくなる」のだ。 
ペパーレチップを少量と小松菜一枚だけ入れたプラケにふたりを入れ、手近に置いて監視する。 
 
ぷりとろにこの収容所送りの効果は絶大で、特にぷりまは傍目に見ても痛々しいほどのへこみっぷりである。 
「あたい、こんなひどいことされたの、はじめて…」というお顔。 
うんちもしっこもちびり、目を細めて背を丸め、しょんぼりしてしまう。 
とろは果敢にも掘り掘りやジャンプで脱走を試みるが、くたびれてもさもさになってしまう。 
そのうち、どちらからともなく毛づくろいをしあい、身を寄せ合ってねむるのであった。 
危機下において、ふたりは力を合わせて共通の敵に対峙するのである。 
この場合「敵」というのは私にほかならないのでやるせないが、仕方ない。私はねずみに憎まれる運命なのだ。 
すっかり意気消沈してくっついているぷりとろをたんけんはうすに移し、ひとまず安心。 
もとの屋敷に戻っても、ふたりは仲良くそっとくっついている。 
また何かと悶着はあるかと思うが、注意して観察してゆきたい。 
場合によっては別居という道を選ばなければいけないだろうが、できるだけ仲良くいっしょに暮らしてほしいものだ。 
 
 
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| 収容所ぐらし | 
せまいの… | 
だしてえ | 
なんでこんなめに | 
 
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| ひどいことだわ | 
おねいたん… | 
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※画像クリックで大きいねずみ 
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